苦しいことは独りで抱える
肝心な事はいつでも隠す
そんな自分とは正反対なあの人に
惹かれてしまうのは必然だ

たまにこんな自分死んじゃえばいいのにって
冗談じゃなく本気で思うんだ
友達も大事にできない礼儀も知らない
自分勝手で根性なしで自分をいつだって正しいとしか思えないこんな最低なやつ
いなくなっちゃった方がいいんじゃないかって思うんだ
みんなが困った顔みるのもう嫌だ
みんなを困らせて傷つけて
そんでそれを見て一丁前に傷ついてる自分をもっともっと嫌になるんだ

優しくなりたくて
うまくいかなくて
すぐにあきらめて
また傷つけて
傷ついての繰り返し

結局あたしの大事なものはもうこの人しかいなくなってしまった




「あたしが死んだら泣いてくれる?」
「・・・・・・・・・アホ。」

あ、またタバコ。浜田に怒られるよ。
リキは高校に入ってから知り合った。同じクラスでもないし私たちは二人とも部活には入っていないから大した接点もなかったけど、きっかけなんてそんなのどうだっていい。大切なのは今どういう風に二人が一緒にいるかなのだ。


「なんでお前っていっつもいっつもいっっっっつも、そーいうことばっか考えてんの?」
「・・・・ごめん」
「なんで俺に頼ろうとか思えねえの?」
「頼ってるじゃん、」
「全然頼ってねーじゃん。・・・そんなに信用ねーか?」
「・・そんなんじゃない。」
「っとにどーしようもねえなお前は。」

ため息をついて、辛辣な言葉をかけながらそっと緩く抱きしめてくれるこの人は麻薬だ。
面倒なことが大嫌いで他人のことなんて興味ない振りしてるくせに、本当はすごく優しい人。
嫌いだったはずのマルボロの匂いも2年間の間にほとんど気にならなくなってしまった。


「俺だっていつもの話聞けるほど余裕あるわけじゃないけど、・・・・どんな辛いときでも自分の女にくらいは頼りにされてえよ。」

人を好きになるってなんて難しい。なんてうれしい。
どうしようもない私が、この思うことと行動することのギャップに苦しむ毎日を、それでもまだ窒息しないでいられるのはこの人のおかげだ。
この人が私を見捨てないことは、イコール世界に見捨てられないということ。世界と繋がっていられるということ。


「死んだっていいことなんかねーんだからな。な?・・・分かった?」
「・・・・・・・・ん、」
「つーか、俺と一緒にいれば幸せだろーが。」
「力、キャラ変わってる。」
「・・・・・・・・・・正月だからかな。」
「ぷ。」 「笑ってんじゃねー。」


せかいでたったひとり

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