マトリックス レボリューションズ


MATRIX REVOLUTIONS
03年 アメリカ映画 129分

始まりがあるものには全て終わりがある・・・

監督・脚本・製作総指揮:アンディ・ウォシャウスキー
               ラリー・ウォシャウスキー
製作:ジョエル・シルバー
音楽:ドン・デイビス
格闘指導:ユエン・ウーピン
出演:キアヌ・リーブス(ネオ)
    ローレンス・フィッシュバーン(モーフィアス)
    キャリー=アン・モス(トリニティ)
    ヒューゴ・ウィービング(スミス)
    ジャダ・ピンケット・スミス(ナイオビ)
    モニカ・ベルッチ(パーセフォニー)
    コリン・チャウ(セラフ)
    ノーナ・ゲイ(ジー)
    ハリー・レニックス(ロック司令官)
    ハロルド・ペリノー(リンク)
    ランバート・ウィルソン(メロビンジアン)
    アンソニー・ウォン(ゴースト)
    イアン・ブリス(ベイン)
    メアリー・アリス(予言者オラクル)
    ナサニエル・リーズ(ミフネ)
    クレイトン・ワトソン(キッド)




<あらすじ>
マトリックス内ではなく、現実の世界で救世主パワーを使ったネオ。その力でセンチネルの動きを止めたが、そのまま気を失ってしまう。モーフィアス達は通りかかった船に同乗させてもらい、ネオはそこの救護室に運ばれる。だが、そこにもう一人意識不明の男がベッドに横たわっていた。その男、ベインは、EMPをぶっ放して味方艦隊を壊滅させ、一人だけ生き残ったらしいのだ。

意識の戻らないネオだが、プラグに繋がれていないのに、なぜかマトリックスに侵入している時のような状態になっているらしい。そしてそのネオの精神は、マトリックスであってマトリックスでないような、奇妙な空間に飛ばされていた。
一方、モーフィアスとトリニティは、予言者からネオの救出方法を聞く。どうやらネオの精神を監禁しているのはメロビンジアンらしいのだ。そこで、セラフを加えた3人でメロビンジアンのいる地下クラブへ向かうのだった。

その頃ザイオンでは、センチネルの大群が押し寄せてくるまであと数時間という状況となっていた。



<見た後の個人的感想>
『マトリックス』三部作もいよいよ完結となりました。これまでに出て来た謎の全てがついに解明される!と思いきや、もはや謎が解明したのかどうかも分からない有り様・・・。そもそも、前作までで残された謎とは具体的になんだったのかもよく分かってないですからね(笑)。
と、『リローデッド』でのストーリーにほとんどついて行けてない状況なので、例によって、もっぱらアクションシーンにのみ期待をかけていたのですが・・・・・・。
残念ながら、『リローデッド』のインパクトを越えるには至りませんでした。CG映像の凄さは前作同様なんですが(同時製作ですし)、アクションシーンの性質がかなり違うんですよね。一作目にしろ『リローデッド』にしろ、マトリックス内での「重力無視&スタイリッシュ・クール・アクション」が主な見せ場でしたが、今回のメインのアクションはほぼ、ザイオンを始めとする現実世界で起こるんです。具体的には、船によるチェイスシーンと、人型機動兵器による銃撃シーンなどです。要するに、もはや完全にCGまみれなアクションシーンがメインになってしまっているんです。
さらに、これらのアクションシーンに関わるのが、これまでメインに活躍してきた、ネオ、トリニティ、モーフィアス達ではなく、昨日今日ポッと出の新キャラ、ナイオビやミフネ、キット、ジー達なんです。と言うことで、ストーリー的にも見ていて盛り上がらないんですよね。
CGまみれのアクションシーンが悪いという事は無いんですが、映像が何かあまり奇麗じゃないというのか・・・。CGの質は問題無いんですが、敵のメカ自体がゴチャゴチャしてて気持ち悪いうえに、ザイオンも何か油臭そうであまり見ていて気持ちのいい場所じゃないですし、活躍する登場人物達にもキアヌみたいな美形がいないし、と、視覚的にも盛り上がりに欠けるんですよね。

トリロジーの3作目が、思ってた(期待してた)のと違う展開になってしまったとは、思わず『バック・トゥ・ザ・フューチャー3』を連想してしまいます。あっちも、別にこのシリーズで西部劇を見たいとはこれっぽっちも思ってなかったですからね。
ただ、少ないながらも存在するマトリックス内でのアクションシーンは相変わらず面白かったですけどね。

と言う訳で、まず映画に入る前の段階から間違っていたらしいです。これでは楽しめるわけがない。
正解は、“『リローデッド』までのストーリーを完璧に把握しておく”+“これまでのシリーズで出てきたようなアクションを期待しない”という状態で見に行くべきだったようです。
・・・まあ、この『レボリューションズ』がそういう映画だったなんて、予想しようがなかったですけどね・・・・・・(それに、『リローデッド』公開時の映画雑誌に載っていたジョエル・シルバーのインタビューで出てきた「大金を投じた大迫力のヘリチェイスシーン」が影も形も出て来ないなんて、そうそう予測出来るものじゃないです・笑)。

ちなみに、上記の条件を満たして見れば、シリーズの大ファンじゃなくてもそこそこは楽しめるんじゃないかと思います。何よりも、“ここまでのストーリーを理解している事”が一番大事な点でしょうかね。

それにしても・・・、この『レボリューションズ』が2作目で、『リローデッド』が3作目だったら完璧だったんですけどね。多分、『リローデッド』を見てなければ、あの程度のアクションでも、普通に『マトリックス』待望の新作として見られたと思うんですよねぇ・・・。



<キャストについて>
主要キャストである、キアヌ・リーブス、ローレンス・フィッシュバーン、キャリー=アン・モスは今回、妙に出番が少ないです。『バック・トゥ・ザ・フューチャー3』のマイケル・Jみたいに「出てはいるけど、脇役に見せ場を取られて目立ってない」だけかもしれないですが。
ただ、ローレンス・フィッシュバーンは明らかに超脇役扱いと化してましたが・・・。

代わりにバリバリ目立っている脇役達は、キャラクターはまあいいんですが、演じてる俳優がどいつもこいつも、このシリーズでしか見た事無い人々なので、特に語る事も無いです。



<プログラムについて>
定価800円。『リローデッド』より100円安くなりました。これは、このシリーズのプログラムでは快挙と言っていいでしょう。最終作という事で、最悪1000円はふんだくられる事は覚悟してましたからね。
ただ、例によって持ち運びに(保存にも)不便な巨大サイズ。表紙も例によってピカピカした感じの絵ですが(←これは別に問題無いですね)、デザインは『リローデッド』よりもカッコ良くなってました。

内容は、前2作のストーリーに、主要キャスト4人のインタビュー記事を交えた解説(それぞれ写真1ページ、文章1ページづつ)、映画の解説5種類、プロダクションノート4ページといったところ。
ページ内のデザインを凝るあまり、文章が読みづらくなってるのもこれまで同様(でも、大分マシになってきた)。



<画像の下より、ネタバレ有りの感想>

雨中対決 何か、フィギュアが飾ってあるみたい



『マトリックス』シリーズと言えば、クールでカッコいいアクションシーンです。一応今回も、全体的に少なめではあるものの、そういうアクションシーンが出て来てくれました。序盤の地下クラブのシーンとラストのドラゴンボール戦です。
地下クラブは一作目のアクションシーンを彷彿とさせるスタイリッシュなもので、ドラゴンボールは『リローデッド』風の「何だか分からないけど凄い!」的なアクションシーンでした。ただ、「一見互角のようだが、スミスの方が強い」というのは、一作目の地下鉄の駅のシーンみたいでしたね。でも、前作であれだけ無敵ぶりをアピールしていたネオがスミスにカンフーで(いや、ドラゴンボールで)勝てないというのはちょっと違和感を感じてしまいました。

さて、ストーリーですが、『リローデッド』よりは分かり易くなってたような気がしましたね。何だか小難しい事を、わざわざ分かりにくいように遠まわしに喋る奴が減ったせいでしょうか。

終盤の展開ですが、スミスはオラクルと同化し、スーパースミスへ進化。その戦闘力はネオを凌駕するぐらいという超パワーアップ。しかも瞬間移動・・・ではなくて、未来予知の能力(大したものではないみたいですが)までいただいてしまったもよう。
そしてマトリックスはスミス隊に完全占拠されてしまい、もうマシンのボスもお手上げという、まさに「スミスにお手上げ」状態。
そして、そこに現れたのが救世主ネオ!スミスを倒す代わりにザイオン唐ヨの攻撃をやめさせるという交渉を行い、ネオは「人類皆スミス」と化したマトリックスへ。
そして始まるネオVSスミスこと、マトリックスinドラゴンボール!(ただし気功波の類は出ない)

ここまではついて行けたんですが、この後がよく分からなかったですね。
まず、スミスを倒した方法は、一作目と似たような「体内から倒す(乗っ取る)」いうもののようでしたが、他のスミスがこれで全部消えるのは何故?スミス隊は結局、本体は一人という事なんでしょうか?いや、ベインを乗っ取って現実世界に行ったのもマトリックス内でスーパースミスになったのも、どちらも紛れも無くスミスですよね。
まあ、「ボスを倒すと、生き残っていたザコがみんな死ぬ」というのはゲームでよくある演出なのでいいのか(いいのか?)。
で、その後いろいろあって、マトリックスは平和そうな世界に。これは、世界を乗っ取っていたスミスを乗っ取って、逆にネオが世界の支配者となり、「ネオ版マトリックス」みたいなのが出来上がった。という事でよろしいんでしょうか。
『リローデッド』でスミスに“増殖”という妙な能力が増えたのも、ネオと同化した際、ネオの能力がスミスに上書きされたらしいから、とスミスが語っていましたが、それと同じ事をネオもやったという事なんでしょうか。

ところで、ネオが現実世界で救世主パワーを使えるのは何が原因なんでしょうかね。ミュータントパワー?
そもそも、現実世界の方ももしかしたらプログラムの世界なんじゃないのか?という事を『リローデッド』では匂わせていたような気がするんですが、この辺に関する事には全く触れられてなかったような(それとも、気のせいだったか・・・)。

結局、全部見終わってもかなり謎な部分が出てきたんですが、何回か見たら分かるようになるものなんでしょうかね。それとも、『アニマトリックス』を見、『エンター・ザ・マトリックス』をクリアしないと分からないものなんでしょうか。
まあ、「理解出来たところで、別に・・・」という気もしないでもない。
ネット上では頭のいい方々が色々と解釈を書いてくれているので、それで補完して終わる事にします(笑)。



<エンディングについて>
これまではロックだかメタルだかの激しい歌が流れましたが、今回はコーラス付きの音楽で締めでしたね。
この映画の音楽担当はドン・デイビスですが、このエンドクレジットの曲は「ジュノ・リアクターVSドン・デイビス」のようです。何だ“VS”って

それにしても、かなり壮大で荘厳な感じのする曲でしたね。シリーズのラストを飾るのに相応しい曲でした。



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