
監督:リンゴ・ラム
出演:ジャン=クロード・ヴァン・ダム(カイル・ロード)
ローレンス・テイラー(451)
ロイド・バティスタ(将軍)
クリストファー・モア(ビリー)
ビリー・リーク(クールハンド)
マラカイ・デビッドソン(マラカイ)
マーニー・アルトン(グレイ・ロード)
カイルは、この地獄のような場所で生き抜く為に野獣になる事を決意。体を鍛え上げると、スパルカに参戦。次第に名うてのファイターへと成長をしていくのだった。
しかし、カイルと同房の、囚人ナンバー451という男が、そんなカイルに「自分を見失っている」と警告を与えるのだった。
映画の重要人物として、カイルと同じ房にいる黒人、囚人ナンバー451という奴がいます。驚いた事に、名前無しです。
こいつが人間の心理について哲学するのが好きらしく、こいつの日記帳は、もはや451流哲学書と化しています。で、この日記帳を盗み見した事から、カイルは次第に人間らしさを取り戻そうとし始める事となります。ちなみに、具体的にどんな事が書いてあったのかは覚えてません(笑)。
この451、終盤まで喋るシーンがほとんどありません。カイルと同室なのに、会話無しです。ですが、時たまナレーションみたいな感じで、こいつの人間心理に対する講釈みたいなのが要所要所で挿入されます。
こういう要素が出てくると、何か「深い映画」なような気になってきますね。
監督のリンゴ・ラムは、香港時代にもこんなような刑務所映画を撮った事があったらしいですね。そして、もともとはアクション系の監督ではなく、ドラマ系の監督なのだとか。いやぁ、それは気が付きませんでしたね。でも、確かにツイ・ハーク監督作よりはストーリーがしっかりしていたような気がする(笑)。
この映画にも、死んだ妻が蛾の姿となってカイルの元に現れるという詩的な場面が出て来たりします。そして、ナンバー451の人間論といい、これまでヴァン・ダムが出て来たようなアクション映画とはまた違った要素が出て来てるようですね。
問題は、そういったシーンが単純に“見ててあまり面白くない”という点でしょうか(爆)。何か、ハリウッドっぽくないんですよね。やっぱり、映画の精神がアメリカ映画よりも香港映画に近いんでしょうか。思えば、『レプリカント』のストーリーにもちょっと泥臭い所が出ていたような気もしましたが、舞台が刑務所のこの映画、その泥臭さがさらにアップしてしまったようです。
ただ、この辺がこの映画の個性でもあるわけですからね。後はもう、見る人の感性に合うか合わないかでしょうね。で、私は合いませんでした(爆)。もし主演がヴァン・ダムじゃなくて、登場人物全員が見ず知らずの人とかだったりしたら、全く同じ内容でも、もう見た事を後悔するぐらいにつまらなく感じた事と思います。
ですが、主演がヴァン・ダムであった為に、ドラマシーンも見ていられましたし、アクションシーンも見応えのあるものになっていました。ま、私は基本的に、映画は“スター目当て”で見てますからね(笑)。
囚人451役のローレンス・テイラーは元アメフトプレイヤーというゴツい奴です。『エニイ・ギブン・サンデー』なんかにも出てたりするそうな。
見るからにアクションをやりそうですが、この映画では知的な囚人の役なので、全くアクションしません。
まあ、スパルカの相手役ではもっと凶暴そうなのが出て来るんで、別にいいですけどね。

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