デッドコースター


FINAL DESTINATION 2
03年 アメリカ映画 90分

FINAL DESTINATION 2

監督:デビッド・エリス
出演:A・J・クック(キンバリー・コールマン)
    アリ・ラーター(クレア・リバーズ)
    マイケル・ランデス(トーマス・バーク刑事)
    トニー・トッド(ウィリアム・ブラッドワース)
    T・C・カーソン(ユージーン・ディックス)
    ジョナサン・チェリー(ローリー)
    キーガン・コナー・トレイシー(キャット)
    リンダ・ボイド(ノラ・カーペンター)
    ジェイムズ・N・カーク(ティム・カーペンター)
    デビッド・ペッカー(エバン・ルイス)
    ジャスティーナ・マチャド(イザベラ・ハドソン)
    サラ・カーター(シャナイア)




<あらすじ>
友人たちと車で旅行に出かけたキンバリーだが、ハイウェイに入る道で突如、これから自分がこの先で大事故に巻き込まれる幻覚を見てしまう。
キンバリーはその場に車を止めて、ハイウェイに入ろうとしなくなった。そのせいで後続の車も先に進めず渋滞が出来てしまい、パトロール警官のトーマスがキンバリーの元に向かう。
その時、そのすぐ近くで本当に大事故が発生したのだ!

このキンバリーの行動により、本来ならその事故で死ぬはずだった数人が死なずに生き残る事となった。
だが、その生き残りの一人が不慮の事故で死ぬ事となる。“死の運命”からは逃れる事が出来ないのだ。その“死の運命”は他の生存者の元へも忍び寄ってくるのだった。



<見た後の個人的感想>
私の中で「最も怖いアメリカ製ホラー」である『ファイナル・デスティネーション』待望の第2弾です。原題はそのまま『ファイナル・デスティネーション2』なのですが、日本では『デッドコースター』という邦題が付けられました。でも、このタイトルのセンスは凄くいいと思います。原題よりも言い易いですし、内容をよく現してもいますしね。

このシリーズの何が怖いかと言うと、登場人物の命を奪う存在が殺人鬼や怪物ではなく、“事故”である点ですね。それも、日常に回りにあるちょっとしたものがふとした事で凶器となり襲ってくるんです。
殺人鬼や怪物なら、一目見ただけで「あっ、あいつは自分を殺しに来てるな」というのが分かって、対処も出来たりしますが、それが事故となるといつどこで何が襲ってくるのか分からないので、逃げるどころか、身を守る事も出来ません。
それに、現実感もありますからね。不慮の事故とか突発的事故なんて、いつかは自分の身にも降りかかってる事態かもしれませんから。
実は映画では、殺人鬼や怪物が襲ってくるより、事故が襲ってくるのを見る方が怖いんですね。この発想はかなり新しくていいですね。

さて、そんな怖い映画の続編のこの『デッドコースター』ですが・・・・・・。やっぱり、怖かったです。特に、ショックシーンの酷さは前作を上回ってましたね。
ストーリーの面白さに関しては、続編という事で新鮮さが無いという点を考慮に入れても、前作の方がよく出来てたような気がします。前作は“死のルール”の謎を解いていくサスペンス的な側面にも面白さのあったストーリーでしたが、今作はひたすらに殺戮ショーが続くといった感じでしたからね(まあ、こっちにも“死のルール”に関する謎解きみたいなのはありますが)。
ですが、その殺人シーンが、前作の流れを汲んだ“事故という現実的な恐怖感”に加え、“グロ”という見た目の恐怖が加わった事で、また別の怖さが出てきましたね。
さらに、人一人が死ぬに至るまでの“死の運命”の迫り具合が、またかなり手が込んでました。そのパターンも、本人の不注意が原因だったり、近くにいた誰かの不注意が原因だったり、ただその場に立ってたのが原因だったりと、バリエーションもいろいろです。
この殺人のバリエーションの多彩さはジェイソンも敵わないぐらいに凄いです。特に、最初の犠牲者が死に至るまでの“死の伏線”が多重に張られた様はもう圧巻ですね。あれじゃ絶対助からないわ、とか思ってしまいます。
この辺の“死の迫りっぷり”は前作よりも手が込んでるような感じですね。

ちなみにこの映画、前作の事故の話が度々出てきたり、前作の生き残りが主要人物として出てきたりするので、一作目を見てないと戸惑う箇所が多々あります。これから見る人はその点に注意してください。



<キャストについて>
今作はキャストが若者ばかりではなく、中年から青年まで幅広くなってましたね。これは、このタイプのホラーの中ではかなり珍しいですよね。他には『D−TOX』ぐらいしか思いつかないです(あっちは「若者が一人もいない」「スター俳優が出てる」という超異例のキャスティングでしたが)。

前作に引き続きトニー・トッドがちょこっと出てきましたが、相変わらず怪しげな存在感を放っていました。それにしても、この人の演じる謎の葬儀屋ブラッドワースの正体はいったい何者なんでしょうね?なぜあんなに謎に詳しいんでしょう。この辺は『3』か『4』あたりで語られたりするんだろうか(笑)。



<プログラムについて>
定価600円で、普通のプログラムよりも一回り小さいサイズでした。去年の『プロフェシー』もこれぐらいのサイズでしたが、これも持ちやすくていいですね(あっちはさらに小さかったような気もしますが)。
内容は、キャスト・スタッフのフィルモや映画の解説、プロダクションノートなど最低限の事を網羅しつつ、「オールタイムベストショッカーガイド」「ホラー映画被害者の会」「匿名特別捜査官座談会」といった、何だかよく分からないけど遊び心のある読み物がありました。
特に面白くはないんですが、こういうふうに、パンフの中に必要最低限の情報に“プラスα”が入ってると、製作側の意気込みみたいなのが感じられて好印象です。



<画像の下より、ネタバレ有りの感想>

『2』の主人公キンバリー 助けてぇ〜! 前作の唯一の生き残りクレア 危ねぇ〜! アメリカ版ポスター


いやぁ、相変わらず怖い映画でした。もともと私は、例えば歩道で信号待ちをしてる時とかに「もしここに暴走車が突っ込んできたらどうしよう?」というような事を、前作を見る前から考えたりしてたような奴なので、こういう“突発事故”に対する恐怖心というのをもともと持ってるのかもしれないです。

ストーリーは、「いかに死の運命から逃れるか」という、前作と同じ流れになってましたね。で、例によって主人公だけが死の運命のビジョンを見れたりするんですが、今作の主人公キンバリーは、どうも、前作の主人公アレックスよりもかなり頻繁且つ具体的に見てるような感じですね。
で、なぜこの二人だけにそういった“死から逃れられる能力”があるのかは不明のままです。この特殊能力の謎に関しては『3』でやるネタなのかもしれないですね。

前作では、死の迫って来た(死の順番が来た)人には謎の黒い影のようなものが見えてたのですが、今回はそれが無かったですね。それに、死ぬ人が巻き込まれる事故も、前作以上に突発的な感がありましたね。
前作では、見ていて痛々しい事この上ない“ジワジワ殺す”というのが出てきましたが、今作はみんな即死でしたしね。ジワジワと迫ってくるよりも、バッときてバッと殺すみたいな感じでしょうか。
でも、これも、前作のとは違った怖さがあって良かったです。ただ、かなりスプラッター的になったので、前作ほどには後に引かない恐怖みたいですけどね。

前作は、死のルールによって一人また一人と間を置いて死んでいくところにも恐怖がありましたが、今作は場合によっては間を置かずに一気に死んだりしてましたね。この「いつ死が迫ってくるのか」を決める要素は何なんでしょうね。この辺の“死のルール”には説明のつかない点が多々あるんですが、それが“謎”である点もこの映画の怖いところの一つですからね。

ところで、前作の生き残りであるクレアが再登場しましたが、この人の死ぬ順番はあの位置で良かったんでしょうかね。順番的には、高速道路事故の生き残りが全員死んでからクレアの番になると思ったんですが。死の順番をとびこえたら、次の人に番が回るわけですからね。で、次に自分に番が回ってくるのは、リストの最後になるわけですから(前作のルールによると)。
確か、冒頭の事故の幻覚で死んだ順番の“逆の順番”で生き残り達が死んでいってるんですよね。幻覚では最後にキンバリー(と友人)が死んだので、実際には最初に死ぬ予定だったのが、トーマスに助けられたおかげで死の順番を飛び越えた為に、リストの最後に回る。幻覚で最初に死んだのがトーマスなので、現実では最後に死ぬ事になる。
なので、クレアが死ぬ順番はトーマスとキンバリーの間になる、というような気がするんですが、実際はユージーンとキンバリーの間になってましたね(まあ、キンバリーは自殺でしたが)。何か勘違いか見落としがあるんだろうか。
それとも、“死の順番にも例外が出る場合がある”って事なんでしょうか。う〜ん、恐ろしいですねぇ。ますます生き残るのが大変になってしまいます。

もう一点、死の順番の疑問があるんですが、前作が終わった段階ではアレックスはまだ死んでいなかったのに、今作では死んだ事になってましたね。前作のラストは、アレックスとクレアともう一人の生き残りがいて、そのもう一人が死んだところで終わったんですが、死の順番では、次はアレックスじゃなくてクレアのはずだったんですよね。クレアはどうやって生き延びたんでしょう。


今作で死の運命に付きまとわれる人達は、実は本来なら冒頭の事故よりももっと前に死んでいたはずだったというストーリー展開は驚きでしたね。それも、前作で死んだ人の事故のニュースをたまたま見ていた為に死の運命を免れていたとは。
何か、少々複雑ですが、あの冒頭の惨事は“死の運命”がもたらした事故だったんですね。もし、前作でアレックス達がそのまま飛行機事故で死んでいれば、多分、起こらなかった事故だったんでしょう(で、今作の生き残り達もすでに死んでいる、と)。
事故の原因は、トラックの荷台に積んである丸太が、留めてあるチェーンが外れた為に落下して起きた事故でしたが、このチェーンは本来は外れない事になっていたんでしょうね。それが、死の順番を待つ人々があの高速道路にいた為に、ああいう事故が発生してしまったんでしょう。
もしかしたら、前作の飛行機事故もそうやって起きたものなのかもしれないですね。そう考えると何だかわけが分からなくなってきますが(笑)。

そこまでしつこくも壮大な死の運命ですが、ついに“完全回避の方法”が出てきましたね。それも、“主人公が自殺して、その後に生き返る”という、何だかよく意味の分からない方法が(笑)。
でも、キンバリーが予見した自分の死のビジョンですが、他の人々とあまりに違いすぎなのがちょっと気になりますね。他のみんなは普通に生活していて、その上で死の罠にはまっていったんですが、キンバリーだけは普通に生活していたら絶対に起こり得ない状況だったわけじゃないですか。
だから、キンバリーが見たのは、死のビジョンじゃなくて、何か違うものなのかもしれないですね。アレックスが持っていたのとはまた違う能力とか。当然、そんな事は劇中で全然触れられてませんでしたが、そうとしか考えられないです。



<エンディングについて>
驚きの“爆破オチ”でした(笑)。それも、建物ではなく人体!
何だか、『デッドコースター』なんてタイトルの映画に相応しいラストシーンでしたね。



←メニュー画面に戻る

2style.net